太鼓が打ちたい

数ヶ月前から太鼓が打ちたくてしょうがない。
私は学生時代和太鼓部に所属していた。京都の大学で和太鼓サークル。
その字面通りの筋金入りのがっつり硬派な体育会系サークルだった。
その中で私はそれはもうナンパな部員だったと思う。ちっとも先輩らしくもなかったし。
今更ながら同期はじめ先輩方、後輩たち、そして先生方に申し訳なかったなと心の底で謝罪することもよくある。不思議なものでこう言う気持ちは潜在的に持っているせいか、度々夢に現れその夢があんまりなんでその度また“ごめんなさい”と思う。


旦那とまだ結婚する前、彼に“産まれてこの方、この子は傷ついて落ち込んだりとかした事ないんじゃないんかと思ってた”と言われたことがある。びっくりしたから良く覚えてる。
今思い返すと、大学時代私はまさに傷ついていた。何に傷ついていたか今ははっきりとわかるけど、長くなるのでここでは割愛する。それに言っても人によっては笑っちゃうほどのことだろうし。
とにかく私は人生最大にやさぐれていた。自分の心の所在が無かった。本意ではない地で何をしたらいいのかもわからなかった。
あの時なぜあのサークルに入ったか今ならよくわかる。
私はきっと確固たる居場所が欲しかったんだ。私が浮ついてもつなぎとめてくれるような何か絶対的なもの。そして、あの場所はそれに充分すぎる場所だったと思う。
でも、本当に“根切れ草”状態だった私は太鼓にのめり込む訳でもなく、学科に打ち込むでもなく、本当に浮ついた時間を過ごしていたと思う。
今思うと自分はなんてもったいない事をしてたんだろうと思う反面、その不毛な時間こそが学生時代なのかもな…とも思う。
最後に残ったものは、たくさんの人との出会い。友達との絆だけだ。


大学を卒業して早8年。
結婚して、これから一生住むであろう地も定まった。子供も2人授かった。
根切れ草だった自分に根が出来始めた。


今の自分が太鼓を打ったらどんな音がするんだろう。
学生時代には出なかった音がするんじゃないか。
少し前からそんな気がしてならない。
家でたまらなくなって、一人になった瞬間全力素振りをしてしまうこともある。(暴露しちゃうけど;)
曲を演奏したいなんて、大それたことは思わない。
基礎打ち一回でいいから輪に加えてもらえないかなぁと切望している。


そんなことを考えていた折り、こんな案内が届いた。
『「和太鼓 悳」の結成20周年記念コンサート“繋がり”』
10月25日(土)かぁ。。行きたいなぁ。。
毎年3月に卒業公演を行うのだけど、ここ数年行けずじまいだったので今回はどうにか行きたい。
現在マレーシア出張中のお父さんが帰ってきたら相談してみよう。